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研修・学会 2013/06/14

薬害イレッサ西日本裁判の報告集会に参加しました

6月13日(木)、エルおおさかにおいて、薬害イレッサ西日本訴訟の報告集会があり、当法人から新人薬剤師を含め10名が参加しました。
 集会では、弁護団を代表して永井弁護士より、裁判での経緯と論点について詳細に報告されました。なかでも大阪地裁が和解勧告を出した際に、当時の民主党政権内では和解に向けた動きもあったようですが、政治的圧力とも思われる判断が働き、地裁判決になったことなど、改めて10年間にわたる裁判闘争を振り返ることができました。
 続いて西日本訴訟の原告からご挨拶があり、支援者からも熱いメッセージが寄せられました。全体的に暗いムードで集会がすすむなかで、東日本訴訟の近澤さんは、「裁判を通じて抗がん剤の問題が社会的にも明らかとなり、添付文書など多くの部分での前進や改善がみられたことは、結果的に私たちの闘いは勝利していたのです。」と力強くお話をされ、とても元気が出ました。
 薬害イレッサ訴訟が他の薬害裁判と大きく異なる点は、公判中も臨床の現場でイレッサが使用されているということです。集会にメッセージを寄せられた浜六郎さんは、「イレッサは21世紀型の薬害で、今後同じ薬害が多発するのではないか」という危惧を示されていました。本当にそうだと思います。
 医薬品はそもそも不完全な形で臨床の現場に出てこざるをえません。しかし少なくとも医薬品の有効性が十分確認できない状況の中で臨床に供されることになればどういうことになるのか。イレッサのようなことが再び起こるのではないでしょうか? そうさせないためにもPMDAが真に国民・患者の立場で新薬の承認審査を行っていただきたいと思います。

薬害イレッサは裁判としては終わりましたが、副作用救済制度に抗がん剤を適応させることなど、まだまだ多くの課題が残っています。
引き続き薬害根絶のために頑張っていきたいと思います。

                                              廣田憲威

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