薬剤師一口メモ
2008/07/01
本当に水虫?まずは診断を!!
「水虫なんですけど」と皮膚科を訪れる人の3割は、実は違う病名だったという統計があります。医師によっては「6割」とおっしゃる方もいます。要するにかなり患者本人の思い込みが多いようです。
皮膚に水泡ができて痒かったり、皮膚がボロボロ剥がれたりすれば、いかにも水虫と思うかもしれません。しかし、同じような症状の皮膚病はいくらでもあります。単に歳のせいで角質が厚くなったというケースもあるし植物や金属などに反応した接触性皮膚炎もあります。土踏まずにできやすい掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう) という難しい名前の皮膚病もあります。なかなか素人に判断できるものではありません。水虫でないのに、勝手に水虫と思い市販薬を塗っていると症状が悪化してしまいます。また、人によっては強力浸透とうたっている市販薬の基材により皮膚炎を起こす場合があります。
6日ほど塗っても症状が変わらない、ひどくなるようなら迷わず皮膚科を受診し、診断してもらいましょう。検査は表面を採って顕微鏡で見る簡単なものです。