薬剤師一口メモ
2017/10/24
医薬品の中には、こむらがえりと芍薬甘草湯
突然のこむらがえり。「あ、来たー」と辛い経験をされた方は多いのでは無いでしょうか?
テタニーと言われる筋肉の痙攣、硬直する症候の一つと言われています。脱水状態や血液の電解質異常、冷えによる血流障害も原因と言われています。熱中症では脱水と電解質異常で熱痙攣といわれるこむらがえりがよくおこります。
こむらがえりをおこしやすい病気もあります。脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、坐骨神経痛などの神経疾患。血流障害や肝硬変、糖尿病コントロールの良くない患者さんや透析中の患者さんにも起こりやすいようです。
よく使われる薬が芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)です。薬効成分であるペオニフロリンが筋緊張を緩和し、グリチルリチンが神経の異常興奮を抑制。飲み方はこむらがえりが起こってからの頓服や、寝る前の服用が一般的です。
副作用として注意いただきたいのは、「偽アルドステロン症、低カリウム血症」で、その原因の一つの甘草は多くの漢方に含まれているため、2種類以上の漢方薬を服用するときは副作用が出やすくなるため注意が必要です。