薬剤師一口メモ
2017/08/21
インペアード・パフォーマンスって知っていますか?
花粉症や、気管支喘息、食物アレルギーなど、アレルギー疾患の患者さんは増加傾向で、最近では薬局で購入できる市販薬が増えてきました。
そのアレルギー治療薬の中に、抗ヒスタミン剤があり、そのお薬を飲むことによって起こる「集中力や判断力、作業能率が低下した状態」を「インペアード・パフォーマンス(自覚しにくい運動機能の低下)」または「鈍脳」と言います。自分でも気づかないまま集中力や判断力、作業効率が低下してしまい、自動車やバイクの運転操作、危険な機械の操縦作業、受験勉強や事務作業などの集中力への影響が見られることがあり注意が必要です。
体内のヒスタミンという物質は脳の中では、①日中眠くならないようにする。②学習能力や記憶力を高める。③活動量を増やすなどの働きをしますが、それをお薬によってブロックしてしまうために、日中の眠気や集中力の低下が起こると考えられています。
症状には個人差があるため、お薬について不安な事がある場合は医師または薬剤師までご相談下さい。