薬剤師一口メモ
2007/07/01
市販の胃薬を選ぶとき
医療機関でもらう胃薬はほとんどが単一成分ですが、市販の胃薬の多くが、複数の薬が含まれる「配合剤」です。また、医療用と同成分が入っていても含まれる有効成分の量は、約1/2~1/3の場合があります。
胃薬を分類すると、酸分泌抑制剤や制酸薬、胃粘膜保護剤、胃腸機能調整薬、消化健胃薬などがあり、市販の胃薬はこれらが組み合わされていたりします。中には相互作用や疾患に悪影響を及ぼす事があります。
例えば、
- 塩分を控える必要のある高血圧症の方は炭酸水素ナトリウムなどナトリウムを多く含むものは避けたほうが良いでしょう。
- 食後高血糖改善薬(ボグリボースなど)を服用中の方はでんぷん分解酵素(ジアスターゼなど)が含まれるものは効果が減弱するので避けたほうが良いでしょう。
この他にも選ぶときに注意が必要な事があるので、薬剤師に十分相談するようにしてください。
また、一旦症状が改善してもぶり返す場合や症状が改善しない場合、重大な疾患が隠れていることも考えられますので医療機関で診断してもらうようにしましょう。